20歳と38度線

朝鮮半島に関心のある大学生の日常。

デートがてら朝鮮学校見学に行ってきた。

 

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大学の語学の授業でこんなチラシが配られました。

 

朝鮮学校って謎だらけでよくわからなかったし、

 

きっと彼氏も興味あるだろうから、一風変わったデートをしてみようかなと、ラインを送ってみました。

 

 

すると、

 

 

「え、僕韓国人だよ?無理。捕まったらどうするの」

 

 

という……笑笑

 

 

捕まるって、誰に?というツッコミを入れつつ、

 

 

「あ、そう、興味ないならいいよ」と突き放すと

 

 

「え、まって〜え〜むぅ……興味はあります……」

 

 

と、ダラダラ回答を先延ばしにされました。

 

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結局二人で行ってきました。

 

荒川区にある東京朝鮮第1幼小中級学校

 

建物がすごく綺麗なので、そこでまず驚き。

 

入ると、当たり前ですが、いろんな表記がハングルで

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私は「あーこんな感じかー」とぼーっと見てたんですが、

 

彼氏は、

 

「なんか言葉の使い方が違う!」

 

と韓国と異なる使い方がされるハングルにテンションが上がっていました。

 

受付を済ませると、自由に授業を見学でき、

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校舎中を歩き回っていいという、

 

ヘイトスピーチや、少し昔にチマチョゴリ切りつけ事件があったことも知っていたので、

 

見学者を信用していただいてて、ありがとうございます、と感謝を述べたくなりました。

  

私の隣の韓国人は、北朝鮮の洗脳教育をこの目で見届けてやろうと息巻いていましたけれども笑笑

 

 

見学では小学1年生から中学三年生までの全ての授業を見ることができました。

 

 

私が見た小学2年生の日本語の授業は、私も懐かしの「かさじぞう」をやっていて、

 

みんな綺麗な日本語(というより、彼らはもちろん日本語ネイティブなのだけれど)で音読してました。

 

 

その間、うちのダーリンは掲示版にこれをみつけて、

 

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ショックで言葉を失ってました。

 

 

 

四つの国旗が物語るように、生徒たちに突出した「北」というアイデンティティはないのかもしれません。

 

実際、通っている子どもの約半数が韓国籍ですし、 

 

学習会や、先生の話を聞く限り、南北合わせた「朝鮮」という視点で民族教育を行っているようでした。

 

 

そういえば、共和国の最高指導者の肖像画は教室にかかってなかったですね。

 

 

 

 

2限目が終わると休み時間で、教室から一斉に子どもたちが飛び出し、

 

 

廊下にいた私たちは邪魔者扱い。あはは。

 

 

その大群の一番後ろについていくと、隣のグラウンドに出て、

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男子全員、サッカーをしていました。

 

 

「この民族にはサッカーの血が流れているようだな」

 

 

と心の中でジョークをいいながら、天気のいい青空に思わずパシャり。

 

 

 

そして、私のダーリンはというと、

 

 

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教科書コーナーで社会の教科書を熟読してました。

 

 

想像とかけ離れた教科書で、

 

 

 

「え?民主主義について教えるの?」

 

「なんでこんなにちゃんとしてるんだ……」

 

 

と混乱の嵐の模様。

 

 

最初は揚げ足を取ろうとしてましたけど、途中で諦めたらしく、

 

 

 

横で見てた私は、おかしくてたまらないのでずっと笑ってて、

 

 

この人連れて来てよかったと思いました。

 

 

言語の他に、「民族教育」を実感したのは、音楽室の隅に積まれていたチャング(朝鮮の伝統の楽器)と

 

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 女子生徒と先生が着ているチマチョゴリ。(許可を得て、先生のチマチョゴリを撮らせてもらいました)

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先生の服装は基本的に自由で、ジャージを着ている先生もいたのですが、

 

民族教育を意識して着る人もいるそうです。

 

 

ちなみに生徒のチマチョゴリは真っ黒でした。

 

 

 

毎回思うのですが、北のというか、昔からの?チマチョゴリって上の丈が短いという印象を受けます。

 

韓国では、その時の流行によって長くなったり短くなったりするという話を、韓国短期留学のチマチョゴリ体験の時に聞きましたが、

 

この学校の制服も上の丈が短かったし、最近の韓国のチマチョゴリしか見たことない私にとっては毎回すごく新鮮に感じます。

 

 

 

 

休憩時間を挟んだ後、朝鮮学校についての学習会があって、

 

朝鮮学校の歴史についての発表を聞きました。

 

 

色々な闘争の末に、朝鮮学校はできているらしく、

 

現段階でも朝鮮学校に対する差別があるという内容でした。

 

 

 

 

その後、教員との座談会となり、私は二つ質問をしました。

 

 

Q1. 朝鮮学校の先生になるには何の資格が必要なのですか?

 

A. 日本の教員免許のようなものはありません。朝鮮大学の卒業生で、本人が希望し、こちらが適正な人物と考えたら採用します。しかし、今は給料も安いですし、仕事が大変なのが分かっているので、親が反対したり、そもそも経営難から教員を減らしていっているので、そもそもなりたい人も少なくなっています。

 

Q2.(彼氏が知りたがっていたので)朝鮮半島近現代史はどのように教えているのですか?

 

A.教科書を見てもらえればわかる通り、今は北のことも韓国のことも両方教えます。昔は、北朝鮮への帰国のための時期もありましたから一辺倒のときもありました。しかし、今は日本での永住を視野にいれて、日本のことも、韓国のことも、そして北のことも全て教えます。

(私が見た教科書では、日本の社会システムについての説明が主で、朝鮮半島のことは一つの章でまとめてありました。)

 

 他の質問で私が気になった質問です。

 

Q. 他の学校との交流はしないのですか?

 

A.運動会などの行事で、互いの学校の数人の生徒が参加して徒競走を走ったり、あとは部活で試合をするくらいです。われわれも、そういうことを試みたこともあったのですが、向こう側の担当の先生が転勤されたり、校長の意向で白紙に戻ったり、継続的には難しいのが現状です。

 

その後は、経営難の話や、外国人学校で唯一、朝鮮学校が授業料無償化の適用範囲外になったことについての話になりました。

 

 

私は朝鮮半島にルーツを持たず、この学校に入る資格を持たないし、

 

韓国人の彼氏が横にいたので、彼の言い分を聞きつつ、

 

さらに、日本の政府の考えを想像しながら話を聞いていました。

 

 

朝鮮学校は今、大きな決断の時期に来ているようです。

 

 

現在、東京にはトリリンガル教育を推し進める韓国学校があり、

 

在日の世代も3世、4世となると「在日」というアイデンティティが揺らぎ始めている。

 

そして、現状として補助金が出ず、生徒も集まらず、経営難となっている。

 

「これからの朝鮮学校」が問われているんだなと私は思いました。

 

 

私は、朝鮮学校は歴史的には非常に重要だと思いますが、生徒が集まらない限り「学校」であり続けることは難しいと思います。

 

  これからの朝鮮学校がどうなるのか、暖かい目で見守っていけたらと思います。

 

 

 

いろいろ、難しく考えてしまうこともありましたが、

 

 

この見学会自体は、とても面白かったし貴重な体験でした。

 

もっとこのようなイベントが増えて、少しでも在日や朝鮮学校についての偏見がなくなればなと思った次第です。

 

 

次は、朝鮮大学や高校、そして、比較として韓国学校に行ってみたいですね。