20歳と38度線

K-popと政治問題だけでは語れない朝鮮半島について書いています。

就活が心配で留学を迷っている人へ

 3、4年生で留学に行きたいと思い始めた人にとって、大きな壁となるのが就職活動です。卒業を1年延ばすか、就職活動を諦めるか、留学をしないか……。私も大いに悩みました。私の選択が少しでも留学と就活に悩む人の力になればとここで共有したいと思います。 

 

就活のスケジュールと留学が完全に重なった

 2020年卒までは就活のスケジュールというのがあり、解禁日や内々定を出していい時期などが決まっていました。通常、12月から本格的に企業説明会が始まって、3月1日からエントリーシート提出が始まり、順に面接をして行くという流れでした。私は、インターン真っ盛りの9月から留学を始め、同期の就活が終わる6月末に帰国しました。

 留学が大手企業の就職活動のスケジュールとまるまる被っていたため、中堅企業を中心に考えなければならないというのは、3年生のときに留学に行きたいと思い始めたときから頭の片隅にありました。 

 私の場合、このまま就職活動を始めてもきっと「留学に行っていればまた違ったかもしれない」と留学行けなかった挫折を引きずるだろうと考えたので、留学に行くことをまず第一に考えるようにしました。

「大手は行かない」という判断をするまで

 留学の出願後は大手企業を諦める方向性で就活を考えていたのですが、やはり自分の中で最初から大手を全く考えないことに不安はありました。12月からの冬休み期間に一時帰国をして冬のインターンシップに参加したり、自己分析をしてみたり、何社か企業の面接を受けたりしましたが全く身が入らず、不安だけが大きくなって行きました。

 そんなときに助けになったのが「先輩の話を聞く」ことでした。OGOB訪問ではなくただ知り合いに連絡を取り、仕事やキャリアについての話を聞いて回りました。大企業から10人規模のベンチャー企業まで、外資日系企業、公務員など、業界職種は全く絞りませんでした。「なぜ今の職場を選び、仕事にどういうのを求めているのか」という話を、ときにはお酒を交えながら聞きました。そのときに、国の機関や大企業に勤めている人と話しているときより、それ以外の人たちと話している時の方が自分がワクワクしていることに気づきました。仕事に対する考え方もベンチャーや中小企業に勤めている方のが自分に似ていて、話を聞いているうちに「大手よりベンチャーの色を持っている会社のほうが自分にあっている」ということがわかりました。そして、冬休みが終わる頃には「大手の採用試験は受けずに、留学をきちんと自分なりにやりきってから就活をしよう」と決めることができました。

 

帰国は6月末、7月から本格的に就職活動をスタート

 留学終了後、6月末に帰国して7月から本格的に就職活動をスタートさせました。冬休み期間に受けていた2社はどちらも落ちていたので、本当に持ち駒0からのスタートでした。

 ちょうど、一次募集枠が埋まり、企業が夏採用や2次募集を始める頃だったので、ほぼ毎日イベントや企業説明会に足を運びました。また、就活エージェントを利用して自分に合いそうな多くの企業をたくさん紹介してもらいました。

留学をする前と後では自己分析の結果が違った

 留学する前は、あまり自己分析がうまく行っていなく、ぼやけた感じだったのですが、留学に行ったことで自分の考えや人生の軸が明確化し、自己分析がかなり正確にできました。留学する前は、文系で新卒の募集が多い営業職を見ていたのですが、自己分析の結果、コンサルタントシステムエンジニアなどの専門職が向いているということがわかりました。また、”韓国”というキーワードに自分はこだわる必要がないことが留学を通して気づけたので、業界を見る幅が広がりました。語学力より何より自分を理解できたという点で、一番留学が就活に役に立ったのではないかと私は思っています。

開始から1ヶ月で就活は終了

 昼はただひたすら説明会とバイトに行き、夜は自己分析と企業分析を行うという忙しい日々を過ごしました。結果、7月末には一部上場のIT会社から内定をいただき、無事就活を終わらせることができました。

 就活で一番重要視した点は、とにかく作業の効率を上げていった点です。夏は、企業側も早めに学生を集めて採用を終わらせたい時期なので、合いてる日があったら説明会や面接の日程を入れていました。

 また、私は行きたくない会社に就職することが無理なタイプの人間なので、説明会で違和感を感じたらすぐ選考を辞退することにしていました。行かない可能性の高い会社の選考にズルズルと時間を割くのはもったいないからです。早め早めに動かないといけない夏だからこそ、選考辞退の判断は素早く行いました。

 一番就職活動で役に立ったのは、就活エージェントのサービスです。就職活動の本質や面接をなぜやるのか、そもそも就職活動をなぜやるのかということを理解して就活を行えたことは、自分と合う企業を探す上でとても役にたちました。他にも、エントリーシートの書き方まとめや就職活動で気をつけることのチェックシート、アドバイザーとの相談など、細かな部分でもやはりプロの力を借りれたのが、いい会社に早い段階で会えた1つの理由だとおもいます。

 

要するに、全部自分の人生

 留学も、就活も大きな確率で自分の人生のターニングポイントになる選択です。韓国と日本は地理的に近いので、韓国と日本を行ったり来たりしながら就活をしていた留学生もいました。とても大変そうでしたがその子は新聞記者という夢を叶えるために、頑張っているようでした。

 私は、4年生で留学することを決め、留学後の自分を信じ、既存の就活のスケジュールに乗らないことにしました。ある意味、大きな賭けだったと思います。でも、帰国後、一生懸命に自分の選択を信じ、自分の選択を正しいものにするために努力をした結果、納得する進路を決めることができました。

 要するに、全て自分の人生で自分の選択次第なんだろうと思います。留学もしたい、いい会社に入りたい、でも卒業できるか心配、留年するかもしれない。やりたいことがたくさんある分、困難がたくさんあるのはごく自然なことです。私は、やりたいことを諦めるか諦めないかは、困難を乗り越える方法を探し出せるかということと、見つけ出した方法を実行する覚悟があるかということの2つによって変わってくると思っています。

 21年度卒から就活スケジュールが廃止され、就職活動も少しずつ変わってくると思います。就活の自由度が高まる分、困難を乗り越える方法も増えると思うので、諦めず、自分の納得する選択をしていってください。思いきり、わがままに自分のやりたいことをやりきってください。応援しています。

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